みんなの留学部

留学体験談

Fudan University

復旦大学

【中・復旦大学の留学体験談】中国の名門で学ぶ国際政治:日中のルーツを強みに変える4年間(世界の今を、中国の教室で学ぶ)

中国・上海に位置する復旦大学(Fudan University)は、China 9にも名を連ねる国内屈指の名門大学です。政治・経済・文化の中心都市である上海という立地と、グローバルな視野を持った教育環境が魅力のこの大学に、2024年から正規留学をしているのがTomohiroさん。国際政治を学ぶ彼に、出願の背景や実際のキャンパスライフについて詳しくお話を伺いました!

2025/7/19
2025/7/31
Tomohiro

Tomohiroさん

Fudan University

専攻: 国際政治

  • #正規生
  • #2024年入学
  • #文系
  • #中国
  • #国際政治
  • #ダブルカルチャー

復旦大学入学前のTomohiroさんの経歴について教えてください。

小学校6年生まで中国・上海の日本人学校に通っていて、そこでグローバルな考え方を持つ仲間たちに囲まれて育ちました。中学からは日本に帰国し、部活動では野球や水泳に励みながら、高校では男子校ならではの活気ある雰囲気を楽しんでいました。高校卒業後は一度日本の大学に進学して2年間在籍していたのですが、やはり自分の中で「もっと広い世界で学びたい」という思いが強くなって、思い切って復旦大学への進学を決意しました。

Tomohiroさんはなぜ復旦大学を選ばれたのですか?

僕は中国と日本のハーフで、小さい頃から中国での生活や人とのつながりに魅力を感じていました。特に天津に住む親族との交流の中で、人情味ある生活や考え方に触れたことが大きかったです。また、日本の典型的な進路から一歩外れて、自分の可能性をもっと広げたいという気持ちがありました。

復旦大学は中国国内でもトップレベルの大学でありながら、国際性も非常に高く、留学生にも開かれた校風があります。なかでも上海という都市の持つエネルギーや多様性に惹かれ、ここなら自分のルーツと向き合いながら、世界を視野に学べると思い入学しました。

また日々国際的に中国のプレゼンスが増す中、中国の人々はどの様に今の国際情勢を捉えているのか、またどの様にここまで経済発展したかなど政治的な観点から学ぼうと考え、国際政治を専攻しました。

出願プロセスについて教えてください。

中国に留学している友人の紹介で知ったエージェントのサポートを受けて出願しました。必要だったのはHSK(中国語検定)のスコアや、過去の活動実績を説明する書類。それに加えて、中国語・英語・数学の筆記試験と、国際情勢に関する口頭試問もありました。

面接では、アメリカと中国の関税に対する日本の立場について話したり、自分の好きな総理大臣として安倍晋三を挙げた理由を語ったりと、実際の政治に対する理解が問われました。中国の入試制度は情報が流動的なので、現地のネットワークが役に立ちました。

大学の校風について教えてください。

とにかく学生の質が高く、みんな勉強に対してものすごく真剣です。ただ、堅苦しい感じはなくて、普段の会話でも授業で学んだ内容をシェアしたり、お互いの興味について語り合う雰囲気があります。授業以外でも自主的な活動が多くて、誰かが何か始めると周囲も一緒になって盛り上がる感じがあって楽しいです。

復旦大学の特色について教えてください。

まず、教授と学生の距離がとても近いことが印象的です。5〜6人の学生に対して1人の教授がつくスタイルで、いつでも相談できる環境があります。また、行動が早い人が多いので、チャンスがすぐに回ってくるんですよね。実際に僕も、日本研究センターで講演会に参加しているのをきっかけに、通訳を任されたり様々な著名人や有名な学者と関わりを持てたりしました。

実際に通ってみて良かったことは何ですか?

一番驚いたのは、思っていたよりも言論の自由があることです。始めは中国なので言論統制が存在すると思っていましたが、復旦の教授たちは割と自由に意見を発信していて、学生もそれに対して活発にディスカッションしていたからです。特に、国際政治の授業では民主的な議論が展開されることが多く、「中国の大学=一方的な教育」という先入観が良い意味で裏切られました。もちろん、考え方が保守的な先生はいて、全ての先生がそういうという訳ではないのも確かです。なんでしょう右翼の先生と左翼の先生が混在している感じです。

逆に、もっとこうだったらよかったという点はありますか?

やっぱりメディアの情報が偏りがちなので、情報のバランスを取るのが難しい時があります。それに、中国の教育は知識中心なので、「自分の経験から語る」ことが苦手な学生が多い印象もあります。そういう意味では、自分の視点を通すということが難しいと感じる時があるので、それを持ち続けるという意識が必要です。

授業スタイルや学びの特徴について教えてください。

国際政治の授業では、心理学や社会学などの科目も関連付けて学ぶことができます。1年次には成績によって「国際政治」「社会学」「行政」の3つの分野から専攻が選べる仕組みで、留学生で国際政治を選べるのは限られたチャンスです。授業中には批判的な質問タイムもあり、深く考える訓練になります。プレゼンや読書レポートなどの課題も多く、5000〜10000文字のレポートを書くこともありますよ!また、復旦大学では外から学者など様々な人を呼び、多くの講演を開催します。最近ですと日本の元総理大臣である鳩山由紀夫さんやフィンランドの大統領が来たりしています。講演を開催する数としては中国国内の他の大学と比べても特に多く、質も高いので、生徒の学術的好奇心を充実させ、学習意欲の向上に貢献しています。

キャンパスや生活環境について教えてください。

キャンパス内には池や噴水、公園などがあり、とても落ち着いた雰囲気です。ジムや生徒あ勉強できる図書館などの施設も整っていて、設備の充実度は高いと思います。お気に入りは、池の周りでひとりでゆっくりする時間ですね。寮は留学生専用の棟があり、1人部屋を選ぶとベランダやバスルーム付きの快適な環境で生活できます。

課外活動についても教えてください。

自分で開いた日本語教室を「小红书」(Instagram/ブログ/YouTubeショートのハイブリットアプリ)というアプリで宣伝して、オンラインで日本語を教えたり、中国国内でのインターンを通じて社会人と出会ったりと、授業外の時間もとても充実しています。復旦の人脈の広さには驚かされることばかりで、サークルで知り合った人から大阪万博やEDCON2025というコミュニティ主導のイーサリアム開発者会議で大阪府の通の通訳依頼を受けるなど、縁が次のチャンスを生む実感があります。

また復旦大学にはとても有名な復旦大学日本センターというのがあり、そこでは日本関連の講演、日本の大学との交流など様々なイベントがあります。私はそこでいつも研究者や教授と活動していて、とても楽しくやらしてもらっています。日本研究センターは中国にいるのに日本にいる様な感じを思い出させてくれるので、とても面白い場所です。

留学生としてのコミュニティや、日本人の存在感について教えてください。

復旦大学には、在籍生・留学生を合わせて約200人ほどの日本人がいます。多くは中国での生活経験があるか、ハーフの方が多いですね。みんなバックグラウンドが多様なので、それぞれの経験を活かして自然に繋がりを作れる環境があります。

また、パナマや北朝鮮の留学生がいたり、そして何より中国の多様な民族(56もの民族)と大学内で関わることができるので欧米留学では見ることが出来ない、中国ならではの多様性に触れることができると思います。

最後に、これから留学を目指す中高生へメッセージをお願いします!

復旦大学は間違いなく中国最高峰の大学のひとつです。ここでは、チャンスを自ら掴みに行くことが大事。その過程で人との繋がりが生まれ、自分の世界がどんどん広がっていきます。もし中国に興味があるなら、ぜひ勇気を持って挑戦してみてください!

現役TOP海外大生による留学サポート、
本格始動!

海外大学への進学を考えていますか?留学に興味があるけれど、どこから始めればいいのか分からない…そんな方に向けて、みんなの留学部は現役留学生や留学経験者によるサポートサービスを 提供しています。

サポートへ申し込む