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海外大進学・受験のノウハウ
2025/8/13

【徹底解説】アメリカのリベラルアーツカレッジとは?特徴・進学方法・メリットを現役海外大学生が解説!

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Miyuki

この記事を書いたライター

Miyuki

米・グリネル大学にて政治学を専攻。日本の高校から、直接グリネル大学に進学した。

みなさんこんにちは!現役海外大生ライターのMiyukiです。

「アメリカの大学に進学したいけど、自分に合った大学がわからない……」
「リベラルアーツって名前は聞くけど、実際どんな大学?」と悩んでいませんか?

結論から言うと、リベラルアーツカレッジは「少人数制×幅広い学び」が魅力の、アメリカらしい大学のスタイルで、まだ専攻が決まっていない人や、じっくり自分の興味を深めたい人にぴったりの進学先です。アメリカの大学の中でも、学生一人ひとりにしっかり向き合ってくれる教育環境が整っていて、自分のペースで将来の方向性を見つけられる場所なんです!

この記事では、アメリカのリベラルアーツカレッジの特徴・魅力、さらに日本の高校からの進学方法について紹介しています。アメリカの大学に興味がある人やリベラルアーツカレッジに進学したいと思っている方は、ぜひ最後まで読みすすめてください!Miyuki さんMiyuki さん

この記事でわかること:

  • アメリカのリベラルアーツカレッジの仕組みと特徴
  • 有名リベラルアーツ大学の紹介
  • 日本からの出願方法と進学準備のポイント
  • どんな人に向いているか?現役学生の声も!

そもそも、リベラルアーツカレッジとは?

リベラルアーツってなに?

「リベラルアーツって聞いたことはあるけど、実際どんな学びなの?」と思っている方も多いはず。まずはその意味と、リベラルアーツカレッジの特徴について解説します。

リベラルアーツ(Liberal Arts)とは、直訳すると「自由な学芸」や「自由人の学問」。もともとは古代ギリシャ・ローマで、自由市民としての教養を身につけるための学びとして発展してきた学問領域です。

具体的には、人文学・社会科学・自然科学・芸術など、幅広い分野の知識や思考力を養う教育が中心となります。ただ専門知識を詰め込むのではなく、批判的思考力・表現力・判断力をバランスよく育てることを目的としています。

リベラルアーツカレッジとは?

このリベラルアーツの理念を軸に運営されているのが「リベラルアーツカレッジ」(リベカレ)です。

リベカレでは、入学後すぐに専攻を決めるのではなく、まずは幅広く学び、自分の興味や適性を探ってから専門を選ぶのが一般的です。人文学・社会科学・自然科学・芸術などを横断的に学べる環境が整っています。

総合大学との違いは?

「リベラルアーツカレッジ」とよく比較されるのが「リサーチ大学(Research University)」です。

一般的に総合大学は専門知識や研究を重視するのに対し、リベカレは幅広い教養と思考力・表現力を重視しているのが特徴です。また、総合大学は学部教育に加え大学院の教育にも重きが置かれているケースが多いですが、リベカレは学部教育が中心なので、学部生も研究などへのチャンスが多いんです。

リベラルアーツカレッジの特徴とメリット!

アメリカのリベラルアーツカレッジには、他の大学では味わえない独自の魅力があります。以下で詳しく紹介していきます。

1. 小規模ならではのコミュニティ

多くのリベカレは、全校生徒数が1,000〜3,000人程度の小規模な大学です。大規模な大学だと数万人の学生が在籍することもありますが、リベカレではキャンパスもこぢんまりとしており、密なコミュニティを築きやすいのが特徴です。私が通っているグリネル大学も生徒数が1750人と小規模な大学となっています。そのおかげで、一年生の最初の時期でも友達を作るのはとても簡単でした!Miyuki さんMiyuki さん

また、学生の数が少ない分、生徒一人に対する大学からの支援が充実していることも大きな魅力です。

休み期間中にプラハやロンドンに行く授業に参加した友人は、渡航費・滞在費・食費など、全て大学が負担してくれたと話していました!さらに、 無給のインターンを選んだ友人にも、大学が生活費を支給していたほど。小規模校だからこそ、学生一人ひとりに手厚い支援が届きやすいんです。
Miyuki さんMiyuki さん

2. 少人数制・ディスカッション重視の授業

リベラルアーツカレッジでは、1クラス20人前後が基本。上級クラスになると10人以下のケースも珍しくありません。講義型(レクチャー)よりもディスカッション型の授業が中心です。

学生同士で議論したり、教授に直接質問したりすることが当たり前で、毎回の授業での発言が求められるため、自然と積極性や考察力が鍛えられます。

3. 教授との距離が近い!

大規模な大学ではTA(大学院生)が授業を担当することもありますが、リベラルアーツカレッジでは教授本人が直接授業を担当します。

授業外の時間にも、オフィスアワーという教授のオフィスで一対一で話せる時間があります。ほとんどの生徒がこのオフィスアワーの時間を活用して授業の質問や課題の相談などをしています。教授によっては授業へのエンゲージメントを測る基準としてオフィスアワーへの参加頻度などを成績に加味していう場合も!

教授は一人一人学生の名前を覚えてくれていて、オフィスアワーにも気軽に相談に行けます。あるとき、エッセイの課題で書きたいトピックについてオフィスアワーで話したら、休日に関連する記事を送ってきてくださったことも!生徒一人一人に丁寧に向き合ってくれる面倒見の良い教授が多いなと感じています。Miyuki さんMiyuki さん

4. 選考選びは三年生から!

リベカレでは、1〜2年生のうちは専攻が決まっていないのが普通です。多様な分野を試しながら、自分に合った学びを探せます。一度決めた専攻を変更しても構いませんし、専攻の必修要件がそれほど厳しくない場合が多いのでダブルメジャーと呼ばれる、二つの科目を専攻することもできます。

文系・理系の垣根を越えて学べる点も魅力です。例えば、理系の研究科を目指している場合、化学などの理系科目に加えて哲学の授業をとることで倫理的な視点も養えるなど、自分で学びの繋がりを作っていける自由さがあります。

私は政治学を専攻する予定ですが、美術館が大好きなので美術史の授業もとっていました。数学を専攻している子が演劇の授業を受けているなんてことも普通。自分の「好き」を捨てずに学びを広げられるのがリベカレのいいところです!Miyuki さんMiyuki さん

5. 自然豊かな環境!

ほとんどのリベラルアーツカレッジは、都市部ではなく郊外や自然豊かな場所にあります。都心に比べ安全で、ほとんどの大学が全寮制をとっています。都会のように遊ぶ場所は多くはありませんが、自然の中でリフレッシュしながら勉強に集中できるという利点も!

リベラルアーツカレッジに向いているのはどんな人?

約4000もあるアメリカの大学。4年間を決める打設な大学選びで自分にリベカレに自分が向いているか不安...という人は以下の特徴に自分が当てはまるかチェックしてみてください!

  • 専攻がまだ決まっていない人

文系?理系?芸術系?…「正直、まだ決めきれない」という人でも安心!

リベカレでは入学後にさまざまな科目の授業を取って自分の興味をじっくり探せるため、興味の幅が広い人にも最適です。

  • 教授との距離が近い環境で学びたい人

少人数制の授業で教授と密接な関係性を築き、アットホームな環境で学びたい場合はリベカレがピッタリ!教授と仲良くなると大学院へ進学したい場合はとても丁寧な推薦状を書いてくれるとも聞きます。

  • 批判的思考力、文章力、プレゼン力を伸ばしたい人

講義よりもディスカッション中心の授業やエッセイの課題が多いので、知識を蓄えるだけでなく考える力や伝える力鍛えたい人にはおすすめ!

  • 大人数より、少人数雨の落ち着いた環境が好きな人

人数が少なく、学生同士のつながりも密。小さなコミュニティの方が居心地がいい人におすすめ。派手なキャンパスライフよりは学びを重視している人に向いています。

  • 幅広い分野を学びたい人

一つの分野に絞るのではなく、社会学も心理学もやりたい!のように分野を横断した学びを望む人には最高の環境でしょう!

有名なアメリカのリベラルアーツカレッジ5選

アメリカには数百校のリベラルアーツカレッジがありますが、その中でも特に評価が高く、日本人留学生からも人気の大学を紹介します。日本の有名な奨学金(柳生財団や笹川平和財団)の対象校になってい大学もあるので奨学金を獲得したい人は要チェック!

1. Williams College

  • マサチューセッツ州にある全米トップ常連のリベカレ。
  • **学生と教授の距離が非常に近く、1対1の「チュートリアル授業」**が名物。
  • 卒業生の進路は大学院進学や金融、コンサルなど幅広い。

    2. Amherst College

  • 「オープンカリキュラム」で有名。必修科目がほぼなく、自分でカリキュラムを自由に設計できる。
  • 世界各国から優秀な学生が集まる国際的環境。
  • 近隣大学との連携授業(Five College Consortium)も魅力。
私が通っているグリネル大学もこのオープンカリキュラムを採用してます!日本では言語や数学の授業が必修になっている大学も多いと思いますが、このオープンカリキュラムでは必修科目はほとんどなく、一年生から自由に授業を選んでいくことができます。Miyuki さんMiyuki さん

3. Swarthmore College

  • ペンシルベニア州にあり、リサーチ志向とリベラルアーツの融合を実現。
  • 社会問題や国際関係学に強く、アクティブな学生が多い。
  • 卒業生の大学院進学率は全米トップクラス。

4. Pomona College

  • カリフォルニア州の温暖な気候&美しいキャンパスが魅力。
  • Claremont Collegesという連盟に属し、隣接する5大学間で授業や施設を共有可能。
  • 理系・人文系のバランスが良く、多才な学生が多い。

4. Middlebury College

  • 外国語教育と国際関係学に強いことで有名。
  • 「言語学校」は世界的にも高評価で、留学生にも学びやすい環境。
  • 自然豊かなバーモント州に位置し、落ち着いた学習環境が整う。

トップリベカレは「学問の自由度」「教授との距離」「学生コミュニティの濃さ」が段違い!

大学によって強い分野が異なるので、学ぶたい分野や環境の好みに合わせて、自分に合う大学を探すのがポイントです。

アメリカのリベラルアーツカレッジに日本の高校から進学する際に必要なもの

リベカレでも大学に提出する出願書類は他の総合大学と基本的に大きな差はありません。

具体的な出願方法は以下の記事に詳細に説明されているのでぜひチェックしてみてください!

https://www.ryupass.com/blogs/america-common-app

また大学によってはオンラインの説明会への出席や夏頃から秋までに記入可能なInterest formへの回答を合否の要素に入れている大学もあるので、興味がある場合は積極的に参加しましょう。

アメリカのリベラルアーツカレッジまとめ

今回の記事では、アメリカのリベラルアーツカレッジの特徴・メリット・進学方法について、現役海外大生の視点から解説しました。

おさらいすると…

  • リベラルアーツカレッジとは?
     幅広い分野を学びながら批判的思考力や表現力を養う、小規模・少人数制の大学。
     入学後に専攻をじっくり決められる自由度の高さが魅力。
  • 特徴とメリット
     小規模なコミュニティ、教授との距離の近さ、ディスカッション中心の授業、自然豊かな環境など。
     興味を横断して学びたい人、落ち着いた環境で学びたい人に最適。
  • 進学方法
     Common Appを使った出願が一般的で、英語試験スコアやエッセイ、推薦状が必要。
     一部大学はオンライン説明会やInterest formも評価に加えることがある。

 アメリカのリベラルアーツカレッジは、ただ学位を取るだけでなく、自分の興味や価値観を深く探究できる場です。専攻が決まっていない人も、自分のペースで学びながら将来の方向性を見つけられます。学びの自由度・教授との近さ・濃い学生コミュニティを重視する人にとって最高の環境です!

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