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2026/7/26
2026/7/29

【日米が円安・急変動に警戒】海外大学生の学費・生活費はどうなる?

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Ryodai

この記事を書いたライター

Ryodai

カナダのブリティッシュコロンビア大学に通い、心理学、認知システム、ビジネスなどを幅広く学ぶ。日本でずっと生まれ育ち、大学はICUに通うが、わずか4か月で退学し初の海外留学を経験する。海外大学生の目線から役に立つ情報を発信します!

こんにちは。現役海外大生のRyodaiです。

最近、ニュースで「円安」という言葉を目にする機会が増えました。

海外大学への進学を考えている方や、すでに海外で生活している学生の中には、

「円安になると、留学費用はどれくらい変わるのだろう」

「今後さらに円安が進んだら、学費や生活費を払い続けられるのか」

と不安に感じている方もいるかもしれません。

2026年7月、アメリカ財務省は、日本円がドルに対して歴史的に低い水準にあることに触れ、為替相場の過度な変動に警戒する姿勢を示しました。

為替に関するニュースは、政府や金融機関だけに関係する難しい話のようにも見えます。しかし、日本から海外大学の学費や生活費を支払う学生にとって、円相場の動きは決して他人事ではありません。

大学側が学費を値上げしていなくても、円安が進むだけで、日本円に換算した支払額は増えてしまいます。家賃や食費、航空券なども含めると、1年間の負担が数十万円、場合によっては100万円以上変わる可能性もあります。

そこで今回は、最近の円安に関するニュースを整理しながら、海外大学生の学費や生活費にどのような影響があるのかを、具体的な金額も交えて解説します。

日米が警戒しているのは「円安」だけではない

2026年7月、アメリカ財務省は、主要な貿易相手国の為替政策をまとめた半期報告書を公表しました。

報告書では、日本円の弱さが日米の金利差が縮小した後も続いていることに加え、為替相場が短期間で大きく動くことへの懸念が示されています。アメリカ財務省は、日本銀行による金融政策の正常化が、インフレへの期待を安定させ、為替相場の過度な変動を抑えることにつながるとの見方も示しました。

一方、日本政府もこれまで、為替相場は経済の状況を反映して安定的に推移することが望ましいとして、急激な円安に警戒する姿勢を繰り返し示してきました。

ここで重要なのは、日本とアメリカが特定の為替レートを目標にしているわけではないという点です。

例えば、「1ドル150円を超えたら問題」「160円なら必ず対応する」といった明確な基準があるわけではありません。両国が特に警戒しているのは、円相場が短期間で一方向に大きく動き、企業や家計が対応できなくなることです。

これは海外大学生にも当てはまります。

学費の支払期限を目前にして急激に円安が進めば、あらかじめ用意していた日本円では足りなくなることがあります。毎月の仕送りについても、為替が大きく動けば、現地で受け取れる金額が予想より少なくなってしまいます。

つまり今回のニュースは、単なる金融市場の話ではなく、海外で学ぶ学生の資金計画にも直接関係するものなのです。

円安になると、なぜ留学費用が増えるの?

円安とは、ドルやポンドなどの外国通貨に対して、円の価値が低くなることを指します。

例えば、1,000ドルを支払う場合を考えてみましょう。

1ドル=100円であれば、必要な金額は10万円です。しかし、1ドル=160円になると、同じ1,000ドルを支払うために16万円が必要になります。

現地で支払う金額はどちらも1,000ドルで、大学やお店が値上げしたわけではありません。それでも、日本円に換算した負担は6万円増えています。

海外大学では、学費だけで数万ドルかかることも珍しくありません。そのため、1ドルあたり数円の変化でも、実際の支払額には大きな差が生まれます。

さらに留学生には、学費以外にも家賃や食費、保険料、教科書代、交通費、航空券代など、さまざまな支出があります。

一つひとつの支払いでは小さな差に見えても、円安が長期化すると、その影響が留学生活全体に積み重なっていくのです。

なぜ円安が続いているの?

円安には、一つではなく複数の要因が関係しています。

特に大きな要因として挙げられることが多いのが、日本とアメリカの金利差です。

一般的に、金利の高い国の通貨は、より高い利回りを求める投資家から選ばれやすくなります。アメリカの金利が日本より高い状態が続くと、円を売ってドルを買う動きが生まれやすくなり、円安・ドル高につながることがあります。

日本銀行は、長く続けてきた大規模な金融緩和から転換し、段階的に金利を引き上げてきました。2026年6月には政策金利を1%に引き上げています。

それでも円安が続いている理由について、アメリカ財務省は、金融市場の不安定さや原油価格などの世界的な要因も円相場に影響している可能性を指摘しています。2011年末から2026年4月末までの間に、円はドルに対して約51%下落したとされています。

つまり、円安は日米の金利差だけで決まるものではありません。

原油価格や国際情勢、アメリカの金融政策、投資家の動きなど、さまざまな要素が組み合わさって為替相場が形成されています。

そのため、「日本の金利が上がればすぐに円高になる」と単純に考えることはできないのです。

為替だけで年間100万円以上変わることも

では、円安によって留学費用が実際にどれくらい変わるのか、具体的な金額で見てみましょう。

年間の学費が4万ドルの大学を例に考えます。

1ドル=145円の場合、4万ドルは日本円で580万円です。

一方、1ドル=164円の場合は656万円になります。

大学側が学費を1ドルも値上げしていなかったとしても、為替レートの違いだけで年間76万円の差が生まれます。

生活費についても同様です。

家賃や食費、交通費などを合わせて毎月2,000ドル必要だとすると、1ドル=145円では月29万円です。しかし、1ドル=164円では月32万8,000円になります。

1か月では3万8,000円の差ですが、1年間では45万6,000円です。

学費の差と合わせると、為替レートが145円から164円に動くだけで、年間の負担は約121万6,000円増える計算になります。

2026年7月24日午後5時時点の日本銀行の公表値では、ドル円相場は1ドル=163.76〜163.78円でした。今回の計算では、分かりやすくするために164円に丸めています。

もちろん、これは円安の影響を示すための一例です。実際の費用は大学や地域、生活スタイル、送金時のレートなどによって異なります。

それでも、留学費用を考える際に、大学が発表しているドル建ての金額だけを見るのでは不十分だということは分かります。

最終的に日本円でいくら必要になるのか、為替がさらに動いた場合にどれくらい負担が増えるのかまで考えておくことが大切です。

円安が海外大学生に与える影響

円安の影響が最も分かりやすく表れるのは学費ですが、実際には留学生活のさまざまな場面に影響が広がります。

1. 学費を支払う時期によって負担が変わる

海外大学の学費は現地通貨で設定されているため、大学が学費を変更していなくても、日本円で必要な金額は為替によって変わります。

特に、学期分や1年間分の学費をまとめて支払う場合は、支払う日の為替レートによって数十万円の差が出ることもあります。

支払い期限まで時間があると、

「もう少し待てば円高になるかもしれない」

と考えることもあるかもしれません。

しかし、為替相場が必ず希望する方向に動くとは限りません。支払いを先延ばしにした結果、さらに円安が進み、かえって負担が増える可能性もあります。

為替を完璧に予測しようとするよりも、支払期限を守れるように早めに資金を準備しておくことが重要です。

2. 仕送りで生活できる金額が少なくなる

円安は、毎月の家賃や食費にも影響します。

日本から10万円を仕送りしても、円安になるほど現地で受け取れるドルやポンドの金額は少なくなります。

現地での支出が変わっていなくても、日本側から見ると、同じ生活を続けるためにより多くの円が必要になるのです。

特に、日本からの仕送りを中心に生活している学生は、円安の影響を受けやすくなります。

家賃や保険料のように簡単には減らせない支出もあるため、食費や交際費など、調整できる部分を見直さなければならないこともあります。

3. 一時帰国や渡航の負担も重くなる

海外大学生にとって、一時帰国の費用も無視できません。

夏休みや冬休みに帰国するだけでなく、就職活動や家族の事情、ビザの手続きなどで日本と留学先を往復することもあります。

国際線の航空券は、原油価格や燃油サーチャージなど、為替以外の要因でも価格が変動します。そこに円安が重なると、一度の帰国だけでも大きな出費になりかねません。

海外旅行保険や現地の医療保険、教科書、パソコンなども外貨で支払うことが多いため、円安の影響は学費や家賃だけにとどまらないのです。

今後、円高に戻る可能性はある?

アメリカ財務省は、日本銀行による金融政策の正常化が、インフレへの期待を安定させ、為替相場の過度な変動を抑えることにつながる可能性があるとしています。

日本とアメリカの金利差がさらに縮まれば、円安が落ち着く可能性はあります。

しかし、金利だけで為替相場が決まるわけではありません。

原油価格や国際情勢、アメリカの景気、世界の金融市場に対する不安などによって、円相場が再び大きく動く可能性があります。

そのため、「もうすぐ円高に戻るはず」と決めつけて、学費の支払いや留学準備を遅らせるのは危険です。

将来の為替を正確に予測することは難しいからこそ、円高になることを前提にするのではなく、円安が続いた場合でも留学生活を継続できるように準備しておく必要があります。

海外大学生ができる円安対策

学生個人が円相場を変えることはできません。

ただし、支払い方や予算の立て方を工夫することで、急激な為替変動による負担をある程度抑えることはできます。

1. 少し円安が進んだ場合も想定して予算を立てる

留学費用を計算する際は、その日の為替レートだけを使うのではなく、さらに円安が進んだ場合も考えてみましょう。

例えば、現在のレートが1ドル=164円前後であれば、165円や170円になった場合に、学費や年間生活費がいくらになるのかも計算しておくと安心です。

予想より円安が進んだ場合に備えて、学費や生活費とは別に予備費を確保しておくことも重要です。

2. 送金や両替のタイミングを分ける

生活費を一度にすべて両替すると、その日の為替レートの影響を強く受けます。

複数回に分けて送金や両替を行えば、特定の日の為替変動による影響を分散できることがあります。

ただし、送金するたびに手数料がかかる場合もあります。回数を増やせば必ず得になるわけではないため、為替レートと手数料の両方を見ながら判断する必要があります。

3. 表示された手数料だけで比較しない

銀行や海外送金サービスによって、適用される為替レートや送金手数料、受取手数料などは異なります。

「送金手数料無料」と表示されていても、一般的な為替レートとの差にコストが含まれていることがあります。

サービスを比較する際は、手数料の金額だけではなく、最終的に現地の口座へいくら入金されるのかを確認しましょう。

4. 大学の分割払い制度を確認する

大学によっては、学費の一括払いだけでなく、分割払いを利用できる場合があります。

奨学金や学生ローンの入金を待っている学生向けに、支払期限を相談できるケースもあります。

ただし、分割払いには追加手数料がかかることもあります。利用を考えている場合は、大学の担当部署に早めに確認しておくことをおすすめします。

5. 現地での支出を把握する

円安そのものを止めることはできなくても、毎月どこにお金を使っているのかを把握することで、減らせる支出が見つかる場合があります。

例えば、学生向けの交通割引を利用する、中古の教科書や家具を購入する、携帯電話のプランを見直すといった工夫があります。

一つひとつの節約額は小さく見えるかもしれませんが、海外大学で数年間生活することを考えると、積み重ねによる違いは決して小さくありません。

まとめ

今回は、アメリカ財務省が円安や為替相場の過度な変動に懸念を示したニュースと、海外大学生への影響について解説しました。

2026年7月24日午後5時時点では、ドル円相場は1ドル=163円台後半となっていました。アメリカ財務省によると、円は2011年末から2026年4月末までの間に、ドルに対して約51%下落しています。

円安が進むと、大学側が学費を値上げしていなくても、日本円で支払う金額は増えてしまいます。

学費だけでなく、家賃や食費、保険料、教材費、航空券などにも影響するため、日本から仕送りを受けている海外大学生にとって、為替相場は留学費用を大きく左右する要素です。

ただし、円安だからといって、海外大学への進学や留学を諦める必要があるわけではありません。

大切なのは、現在の為替レートだけを前提にするのではなく、さらに円安が進んだ場合も考えながら、余裕を持った資金計画を立てることです。

為替相場を正確に予測することはできませんが、送金方法を比較する、支払い時期を確認する、現地での支出を見直すなど、自分でできる対策はあります。

一見すると難しい金融ニュースでも、実際には海外で学ぶ学生の生活と深くつながっています。

ニュースを遠い世界の出来事として見るのではなく、自分の学費や生活費にどのような影響があるのかまで考えることが、これからの留学準備ではますます重要になりそうです。

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アメリカ留学で使える奨学金を紹介
https://www.ryupass.com/blogs/us_scholarship

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参考文献

・U.S. Department of the Treasury(2026年7月23日)
「Treasury Releases Report on Macroeconomic and Foreign Exchange Policies of Major Trading Partners of the United States」
アメリカ財務省が公表した為替報告書の概要。日本円の弱さや為替相場の過度な変動、日本の金融政策に関する見解を参照。

・U.S. Department of the Treasury(2026年7月)
「Macroeconomic and Foreign Exchange Policies of Major Trading Partners of the United States」
アメリカ財務省の為替報告書全文。日本の為替政策、円相場、日米の金利差、日本の監視リスト掲載などに関するデータを参照。

・日本銀行(2026年7月24日)
「外国為替市況」
2026年7月24日午後5時時点のドル円相場、1ドル=163.76~163.78円のデータを参照。

・Reuters(2026年7月23日)
「US warns against excessive yen volatility, calls for BOJ rate hikes」
アメリカ財務省による円安・為替変動への懸念、日本銀行の金融政策、円が2011年末から約51%下落したとの分析を参照。

・Reuters(2026年7月23日)
「Japan finance minister repeats readiness for decisive action on forex」
円安が進む中、日本政府が為替相場の動きを注視し、必要に応じて対応する姿勢を示したことについて参照。

・Reuters(2026年7月23日)
「Dollar hits new 40-year high versus yen, euro softer after ECB stands pat on rates」
円がドルに対して約40年ぶりの安値を記録したことや、原油価格、国際情勢、金融政策が為替相場に与える影響について参照。

・Reuters(2026年7月23日)
「BOJ to raise rates again by December as weak yen revives inflation risks: Reuters poll」
日本銀行が2026年6月に政策金利を1%へ引き上げたことや、円安と物価上昇を背景とした今後の金融政策見通しを参照。

計算について

記事内の「年間学費4万ドル」や「月々の生活費2,000ドル」の例は、為替の影響を分かりやすく示すための試算です。

  • 4万ドル × 145円=580万円
  • 4万ドル × 164円=656万円
  • 年間学費の差=76万円
  • 月2,000ドルの生活費を1年間支払った場合の差=45万6,000円
  • 学費と生活費を合わせた差=121万6,000円

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