- 2025/7/10
現役理系イタリア海外大生が語る!生成AIで勉強が爆速に?ぶっ飛んだAI活用術


この記事を書いたライター
Kako
フィリピン・マニラ生まれ。中学2年で日本に帰国し、広尾学園に編入。大学では早稲田大学国際教養学部に入学するも、「データと社会の接点を探究したい」という思いから中退。現在はイタリア・ミラノのボッコーニ大学にて、文部科学省JASSOの学部学位取得型奨学金を受給しながら、データサイエンスと経営学を学んでいる。 自身の進路選択における葛藤と挑戦を原体験に、より多くの若者に「海外進学」という選択肢を届けたいと考え、「留パス」の事業に携わる。
こんにちは!イタリア・ミラノにあるボッコーニ大学でデータサイエンスを学ぶ3年生、Kakoです!今回は、私が実践している、生成AIを活用して勉強を爆速化する、ちょっと「ぶっ飛んだ」かもしれない活用術についてお話ししたいと思います。
イタリアの大学は想像以上にハードだった
まず、イタリアの大学での勉強がどれだけ大変か、少しだけ共有させてください。イタリアの大学はEUの中でも特にハードだと言われていて、学生たちは平日も週末も関係なく図書館や自習室にこもって勉強するのが当たり前です。これには正直、留学当初かなりのカルチャーショックを受けました。
アメリカの大学と違って、特にイタリアでは授業への出席が単位取得に必須ではありません。学期末や学年末の最終試験で合格点を取れば、単位がもらえる仕組みです。面白いことに、授業ごとに出席してグループワークと試験で評価される「attending student」と、授業には出ず試験一発で勝負する「non-attending student」のどちらかを選べます。なので、自信がない科目はattending、独学でいけそうな科目はnon-attendingという風に戦略を立てることができます。
ちなみに、私が2年生の時に履修したのは、Machine Learning, Advanced Statistics, Econometrics, Computer Programming, Macroeconomics, Finance, Advanced Mathematics, IP Lawといった科目たち。これがもう「激オモ」で…。1学期に約20回のレクチャーがあり、1回のレクチャーで教科書が3チャプターも進むイメージなので、試験1~2週間前の詰め込みなんて到底間に合いません。下の写真を見てもらえれば分かりますが、これはmachine learningとeconometricsの2科目分をまとめたノートです。この量、ヤバくないですか?

勉強法の見直しとAI活用の夜明け
1年生の頃は、すべての授業に律儀に出席していましたが、すぐにその効率の悪さに気づきました。授業のスピードは速いし、レベルも高い。教授の話すスピードにしっかりついていけているクラスメイトは、ほとんどいませんでした。これでは「予習→授業→復習→試験勉強」という4ステップが必須になり、時間がいくらあっても足りないと感じたんです。
2年生からは週20時間のインターンも始まることになり、勉強の質は維持しつつ、学習時間を減らさなければならない状況に追い込まれました。そこで決断したのが、授業の「取捨選択」です。特に単位取得が難しいと言われるMachine LearningとEconometricsだけはattendingにして、課題と試験の比重を3:7に。残りの科目は全て試験100%のnon-attendingに切り替えました。
この選択のおかげで、もともと毎日2〜3コマあった授業が週に2〜3コマに激減 。ちなみにイタリアの大学の授業は1コマ2時間半もあって、1回で進む量がハンパないんです!
授業に出ない時間は、図書館やカフェでの自習に充てます(イタリアは素敵なカフェが多くて最高!)。non-attendingにすると、予習・授業・復習の3ステップがごっそりなくなる。ボッコーニ大学では、教授が授業で使った資料を1週間以内に全て共有するルールが徹底されているので、スライドがアップロードされたら、そこからが私の勉強のスタートです。
そして、ここからが本題。私が編み出した「AIを活用したぶっ飛んだ勉強法」の出番です。
爆速勉強法3ステップ
ステップ1:Geminiでノートを自動生成する
週末になると、その週に扱われた膨大な量のレクチャースライドを、まずGeminiに全部取り込みます 。

この時、一番重要なのが「プロンプトエンジニアリング」。どんな指示を出すかで、生成されるノートの質が全く変わってきます 。私はこんなプロンプトを使っています。
You are the world's top note-taker. Please help me with the following task, starting with a critical assessment and providing comments if necessary.
##Background
I’ve uploaded a university IP law lecture slide that I need to take notes on in my Google Doc. I haven’t made any notes yet, and I want to study the material thoroughly to prepare for the exam.
##Task
Please take detailed notes based on the lecture slides. Do not omit any content, as everything included is relevant for the exam.
##Output
Write in a clean, note-taking style. Use bullet points where appropriate to clearly organize the information.
こうして出来上がったノートがこちら。

これを全レクチャー分、Google Driveに整理していきます。

たったこれだけで、本来なら何時間もかかるノートまとめ作業が、2〜3時間で完了します。これでようやく、本格的な勉強を始めるための「基盤」が整いました。
ステップ2:「理解」と「可視化」のフェーズ
ここからは、「理解するフェーズ」と「暗記するフェーズ」を意識的に切り分けます。この2つを分けることで、膨大な内容を細部までしっかりと脳に刻み込むことができ、後の暗記スピードが格段に上がります。
まず「理解するフェーズ」。Geminiが作ったノートを印刷し、そこに理解を深めるためのメモを、綺麗さなんて気にせずガンガン書き込んでいきます。目標は、そのノートを見返した時に、何も検索しなくても自分の言葉で説明できる状態にすること。この作業が一番時間がかかり、全レクチャー分に1週間ほどかけます。

書き込みが終わったら、理解フェーズの最終段階。複雑な授業内容の構造を把握し、細部まで理解するために「Mind Map勉強法」を導入します。黒い背景に白文字で、先ほど書き込んだメモの内容を思い出しながら、Mind Map形式でGoodnotesにまとめていくんです。

この作業は、自分の脳の中にある理解をそのままノートに書き出すイメージ 。こうすることで、20レクチャー分の膨大な資料が、最終的にはGoodnotes10ページほどのサイズに収まります。試験3日前になったら、このMind Mapを見返すだけで、学期を通して学んだ内容を数十分で復習できる状態になるんです。
ステップ3:「暗記」フェーズ
最後の「暗記フェーズ」は、超シンプル 。試験直前に、完成したMind Mapをひたすら頭に叩き込みます。ただそれだけ。この勉強法を実践するだけで、試験で7割から9割は取れるようになりました。
おまけ:時間がない時の裏技
もしMind Mapを書く時間すらない!という場合は、Googleが最近開発した「NotebookLM」というツールが役立ちます。

こんな風に、膨大な資料を読み込ませるだけで、要約やMind Mapを自動で生成してくれる優れものです。

ただ、個人的には、AIに作らせるよりも、自分で手を動かしてまとめる「過程」でこそ理解が深まると考えています。なので、あくまでも最終手段として、まずは自分の力でMind Mapが描けるレベルまで理解を深めることを強くおすすめします。
結論:自分に合った勉強法で、大学生活を最大化する
もちろん、授業の種類によって最適な勉強法は異なりますが、一番大切なのは自分に合ったスタイルを見つけることです。私の場合は「時間効率」と「単位取得」が最優先だったので、このLLMを駆使した勉強法が完璧にフィットしました。
この方法で勉強時間を大幅に短縮できたおかげで、イタリアからリモートでデータサイエンス企業のインターン(週20時間)をしたり、学生団体のチャットボット開発プロジェクトに参加したりと、課外活動にも全力で取り組めています。学業と課外活動にかける比重を5:5くらいにすることで、自分のための時間をしっかり確保できるようになったんです。
「効率的に、最低限の時間で単位を取る。余った時間を自分磨きに割く。」これが、私の留学中の学業におけるテーマです。皆さんも、自分なりの必勝法を見つけて、最高の学生生活を送ってください!
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